念書・示談書・誓約書の違いを徹底解説

2025年07月02日 18:33

「念書」「示談書」「誓約書」…それぞれ何が違うの？

「念書ってよく聞くけど、示談書や誓約書とどう違うの？」そんな疑問をお持ちの方は非常に多いです。当事務所のホームページでも「念書　示談書　違い」「誓約書　示談書　どっちがいい？」といったキーワードで検索して来られる方が少なくありません。

しかし、これらの書類にはそれぞれ目的や法的効力が異なり、誤った選択や内容で作成してしまうと、後々大きなトラブルを招くリスクがあります。今回は、行政書士である私が「念書・示談書・誓約書」の違いをわかりやすく解説し、どんな場合にどの書類が適しているのか、そして注意点まで詳しくお伝えします。

念書とは？

「事実を認める」「約束を再確認する」ための書面

「借金の存在や返済期日」「既に合意した内容」など、念書はある事実や約束を一方的に文書で確認するものです。

特徴

・主に一方（差出人）から相手に差し入れる形。
・法的な決まった形式はなく、比較的簡単に作れます。

⚠ 注意点

相手方が署名や押印していない場合、「相手はただ受け取っただけ」という扱いになる可能性もあり、法的拘束力が弱い場合があります。

示談書とは？

「紛争を解決し、再度争わないようにする」ための強力な合意書

示談書は、交通事故や不倫問題、金銭トラブルなど、すでにトラブルになっている問題を裁判外で解決するために作成されます。

特徴

・当事者双方が合意し、署名・押印することで効力が発生。
・損害賠償や慰謝料の支払い、今後争わないこと（清算条項）を盛り込みます。

法的拘束力

非常に強く、約束が守られない場合には訴訟での証拠となり得ます。

誓約書とは？

「今後こういう行動をとります」と誓う書面

「再発防止を誓う」「秘密保持を誓う」など、誓約書は、将来に向けて約束や誓いをするために作られるものです。

特徴

・主に一方が相手に対して差し入れる形。
・念書よりも「将来の行動を誓う」という強い意思表示。

⚠ 注意点

内容や状況によっては法的効力が弱い場合もあります。また、一方的に不当な義務を負わせる内容は無効とされる可能性があります。

書類は「内容次第」で効力が大きく変わります

・念書は事実や既存の約束の確認
・示談書はトラブルを解決する最も強い合意書
・誓約書は将来の行動や約束を誓う書面

一見似ているようでいて、目的も性質も大きく異なります。

どれを選ぶべきか、またどう書くべきかを間違えると、「せっかく書類を作ったのに意味がなかった」「逆に不利な証拠になってしまった」という最悪の事態にもなりかねません。

弊事務所では、示談書・誓約書・念書の作成について、お客様の状況をしっかりヒアリングし、将来にわたってトラブルを防ぐ最適な形で書面をお作りしています。「自分の場合は示談書？誓約書？」そんなお悩みがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。初回お問い合わせは無料ですので、まずはお話をお聞かせください。